じゃがいものおうちには障がい者専用グループホーム「月見荘」と「なごみ荘」があります。
そこに住まわれていた方が、この屋久島の地で、家族に見守られながらご逝去されました。
その少し前に”詩集を作ろう”という話をしていました。その詩集が、出版となりました。
彼は、二十歳の頃から詩を書き始めたけれど、最初は記録に残さなかったそうです。
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「1冊の詩集」
20歳の頃から、詩を書き始めた。
しかし、その詩を残すことはなかった。
ある日、ちょっと飲みすぎた翌朝、目の前に1枚の紙が残っていた。
「まどか」
ーまぎれもなく、酔っ払った昨日の自分が残した詩だった。
自分の子どもが生まれた時の思いをつづった、
詩とも言い難い文字のちらばりだった。
その日から、詩を残すようになった。
誰かに見せるつもりではなかった。
時が経った。
少しぐらい、この屋久島に生きた証を残してもいいのかもしれない。
今、一冊の詩集をカタチにしようと思っている。
最初で最後の詩集だ。
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屋久島に生き、屋久島で生を終えた方の月日が刻まれていると感じる詩集です。
ひとつ、引用させて頂きます。
いのち
明日へと つながる 時の秒針は刻々とすすみゆく
そして 今日という一日にちは おわりを告げる
刻々とすすみゆく
今やりたいことを 本当に大切なことを
あなたは みつけましたか
大いなる いのちへと つながる たしかな いのちの ともしびを あなたは みつけましたか
やるべきことをおこない ささやかな 行為の中に
すべてを注ぎこんで 生きてゆこう
生も死へと 死も生へと つながり とけてゆく
今やりたいことを 本当に大切なことを
あなたは みつけましたか
この一瞬のいのちを
炎となって 燃やして いますか
サロン湯の峯に置いてあります。ぜひ、読んでみてください。
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