空に向かって突き抜けるようなモッチョム岳を背に12角形の木造の建物「じゃがいものおうち」。
屋久島の南にある尾之間地区で、障がいを持つ人たちが、どうしたら明るく健康に暮らせるのかを考え、
みんなが集まれる場所として設立された。風の強い日も、雨の降る日も、みんなが集まるあったかい場所。
相良知恵さんは、“NPO法人じゃがいものおうち”の職員。長女が生後7か月の時から勤務し、今年で9年目になる。
「小さい娘を連れての職場は、私にとって本当に恵まれていました」
利用者を障がい者として意識することなく育ち、“こどもスタッフ”として施設のお手伝いをしてくれている長女の姿を頼もしく思うという相良さん。
最近は、施設で製作した商品のパッケージのデザインや販路拡大の仕事で忙しい。
「障がい者だから値段を安くするとか、パッケージがゆがんでもいいということではなく、世の中の流通に乗っている以上、そこに甘えたくないと思っています」。…